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口腔内の粘膜に炎症を起こした状態を口内炎と言います。
口内炎ができる仕組みは、「傷」が原因のものと、原因が特定できないものとがあります。
1.魚の骨などが刺さる、誤ってかむ、などして口の中に傷ができる。
2.この時、だ液の分泌が低下していると、細菌が洗い流せず傷で細菌が繁殖。
3.炎症=口内炎になる。
1.口の粘膜は絶えず新陳代謝で再生しています。
2.疲労やストレスで新陳代謝が低下すると、表面が荒れます。さらに悪化すると潰瘍(かいよう)になります。これはつまり、口の中に「胃潰瘍(いかいよう)」ができているようなものです。
3.潰瘍は内側からできた傷のようなものです。あとは外傷が原因の場合と同様、細菌が繁殖すれば炎症=口内炎になります。
ベーチェット病とは、口腔粘膜の再発性口内炎、性器周辺の痛みのある潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性の全身性炎症性疾患です。
個々の症状が消失と再発を繰り返すのが特徴の1つです。
ベーチェット病の原因についてはまだよく分かっていませんが、遺伝要因と環境要因が相互に関与して発症するのではないかと考えられています。
漢方医学の考えでみると、口内炎がよく起こる場合、胃腸の不調やストレス・免疫力の低下などにより口腔内の粘膜が荒れて、炎症を起こしたものととらえ、それに合った漢方薬を使用して治療します。
また、ベーチェット病の場合、口内炎治療の漢方薬に加え、免疫やホルモンバランスの働きをもつ腎経を整える漢方薬も併用して、ベーチェット病の寛解・改善をしていきます。
○ストレスが強く、のぼせ・イライラがあるタイプ
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・加味逍遙散(かみしょうようさん)など
○ストレスや過食などにより胃腸の不調によるタイプ
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)・黄連湯(おうれんとう)・甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)など
○疲労や長期にわたる体調不良によって免疫力が落ちているタイプ
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)・黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)など
○慢性的な口内炎やベーチェット病には補腎薬を併用
瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)・八仙丸(はっせんがん)など
その他
当薬局で、口腔内の粘膜や皮膚の慢性炎症やアレルギー疾患に漢方薬と併用していただいているのが、クマザサエキス(ササヘルス)です。