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緊急を要する頭痛以外で一般的に見られる頭痛は次の3つのタイプです。
にぶい痛みが特徴で、一般的には我慢できないほどの症状ではありません。
症状が反復性におこる場合と、持続的に毎日のように続く場合があります。
症状 -頭を締め付けられるような痛み。ダラダラと長時間続くことが多い。
原因 -頭や首、肩の筋肉のこり。身体的・精神的ストレス。
対処法 -首すじや頭周りの筋肉の緊張をほぐすことがまず第一。
首や肩を温めると血行がよくなるので効果的。休憩する、ストレッチするなど。
筋肉のこりが強くてつらい時には我慢せずに市販の痛み止めを飲むと効果的。
緊張型頭痛によい漢方薬
葛根湯(かっこんとう)、川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、加味逍遙散(かみしょうようさん)など
こめかみの辺りがズッキンズッキンと痛んだり、吐き気を伴うことがある、特に女性に多い頭痛。脳の血管が拡張し、周りの神経を刺激するために起こると考えられている。片頭痛と言っても 、片側だけでなく両側が痛むこともある。
症状- ズッキンズッキンと脈打つように痛むことが多い。人によってドクドク、ガンガンとも表現します。同時に吐き気も起こることがある。頭痛の前に目がチカチカする、視野がぼやけるなどの前兆がみられることがある。
緊張がゆるんで、「ほっと」した時に起こりやすい頭痛で「週末頭痛」とも言われる。
原因 -遺伝子が関係していると考えられているが詳細不明。
誘因としてストレスからの解放、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下(特に生理の前など)。
天候(気圧の変化や、季節の変わり目、快晴、急激な気温差のある日)、寝すぎ、寝不足、騒音、光、匂い、人ごみなども。
対処法 とにかく早めに薬を飲んで休養(安静)にするのがよい。
おでこを冷やす、こめかみを押さえる。(楽になるようであれば行う。)
片頭痛によい漢方薬
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、釣藤散(ちょうとうさん)、小柴胡湯(しょうさいことう)など
片側の目の奥の激しい痛みが特徴。真夜中眠っている時などに痛みで目がさめることが多く、いったん起こると群発地震のように1~2ヵ月間、ほぼ毎日起こることから名づけられている。20~40代男性に多く見られる。
症状- 片目の奥を中心に激しく痛む。涙や鼻水が出る。痛みは30分~2時間ほど続く。
原因- 内頸動脈(目の後ろにある血管)が拡張するためと言われているが、よくわかっていない。
対処法 群発期(毎日痛みが起こる時期)にはアルコールは頭痛を誘発するため禁酒しよう。
昼寝や長湯も頭痛を誘発することがあるので注意する
群発性頭痛に良い漢方薬
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、明朗飲(めいろういん)、清上けん痛湯(せいじょうけんつうとう)など
頭痛の改善のためには、日常生活の見直しも大切です。タバコやアルコールの摂り過ぎ、寝不足、ストレスなどに気をつけましょう。
コーヒーをしばらく止めると頭痛の頻度が減る方もいます。コーヒーをたくさん飲んでいる方は2~4週間止めてみると良いです。
あとは、漢方薬を服用しながら体調を整えていくことで、頭痛が起きにくく、痛みの程度も軽くなっていきます。