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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎
ここでは、当薬局で行っている代表的なアトピー性皮膚炎の治療法を、ご紹介します。
子供のアトピー性皮膚炎

 体質改善
乳幼児から小学生までの、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質を改善していくのに、最も重要視しているのは脾胃(消化器系)の強化です。
特に乳幼児は、ホコリやダニなどのアレルゲンが皮膚に接触して起こるアレルギーよりも、飲食した食べ物の異種たんぱくがアレルゲンとなり、アレルギー反応を起こしてしまいます。これは、乳幼児の消化器が未熟で、食べ物
を十分に消化分解できないままに腸管から吸収してしまうために起こります。


○次のタイプのお子さんは、アトピー性皮膚炎の治療としてまず消化器系を丈夫にする事が重要です。
1.その子を妊娠中、お母さんが卵や牛乳、脂っこい物、洋菓子を頻繁に食べた。
2.母乳でなく人工ミルクを飲ませている間にアトピー
になった。

3.果汁や果物を与えると、その後アトピーが悪化する
4.離乳食を
与えだしてから、アトピーが起きた。または、悪化した。

5.チョコレートやスナック菓子を食べるとかゆくなる。
6.食欲にムラがある。
7.便通が良くない。(下痢しやすい、または便秘)
胃腸の働きがしっかりしていて食事性のアレルギーがない場合は、漢方でいう肺と腎を丈夫にしていくことを考えます。
中国医学で言う肺とは、肺、気管支、気管などの呼吸器系の他に皮膚や粘膜をふくめた働きをコントロールしていると認識され、慢性の皮膚や粘膜の疾患は、肺系の機能失調によると考えられています。

中国医学で

言う腎とは、腎臓や膀胱などの泌尿器系、生殖器系、ホルモン系、免疫系、カルシウム代謝系などの機能をコントロールしていると認識され、アレルギーなどの免疫異常は腎系の機能失調であると考えられます。

○胃腸の強化に使用するのは、黄耆、人参、白朮、茯苓といった生薬が中心になります。
○肺系と腎系を強化するのに麦門冬、五味子、などの生薬をよく使います。

対症療法
アトピー性皮膚炎の根本的な治療には、体質改善が必要ですが、現在の皮膚の状態をなるべく早く改善させるために、対症療法も行います。
○炎症や患部の赤みが強い場合は、炎症を鎮める黄連や黄柏、金銀花などの清熱解毒薬を使いますが、苦みが強いため、お子さんには極力少量で使います。
○乾燥が強い場合は、麦門冬、

何首烏、地黄などの滋陰補陰薬で潤いを与えます。
○ジュクジュクが強いときは、茯苓、沢瀉、ヨクイニンなどの利水滲出薬を使用します。
○かゆみが強いときは、蝉退、疾梨子などのかゆみ止めの作用のある薬草を使用します。ステロイドなどに比べると格段に効果は落ちますが、副作用の心配がないので、安心して配合できます。
スキンケア
スキンケアは、体質を改善していく治療ではありませんが、皮膚の状態を整えることで、痒みが減り、掻く頻度も減るので、皮膚の再生がしやすくなります。
皮膚をしょっちゅうかきむしっていると、なかなか、新しい良い皮膚が出来てきません。(ケガをした後に出来たかさぶたをはがしていたら、キズが治らないのと同様です。)

 

母乳をあげているお母さんへ

ここで、母乳をあげているお母さんへ一言

メッセージを送らせて下さい。

母乳は、お母さんの食べた物を材料にしてできています。だから、お母さんの食べた物で母乳の質と味が変わります。母乳にとって一番よいのはご飯を中心にした、質素な和食です。逆にフランス料理、脂っこい物、香辛料の強い物、洋菓子などの甘い物、乳製品をたっぷり使った物などを食べた後は、母乳の質が悪く味もまずいのです。
おいしい母乳は、さらさらの白い母乳で、赤ちゃんが機嫌良く飲んでくれる母乳です。
まずい母乳は、どろっとし

た黄色い母乳で、なめると苦みがあるそうです。砂糖を取りすぎると冷たい母乳が出ることがありますが、これもよくありません。そのような母乳は赤ちゃんも怒ります。飲みたがらなかったり、機嫌が悪く、うなったり、オッパイを強く噛んだりします。また、乳腺も詰まりやすくなり、乳腺炎を起こすこともあります。母乳より人工ミルクをほしがる赤ちゃんは、「母乳がまずい」というサインを送っているのかもしれません。
赤ちゃんがオッパイを飲む期間は限られています。できるだけ、おいしいオッパイがでるように食事に注意してみて下さい

また、ご自分でもちょっとなめてみて下さい。きっと食事によって味が変わるのが分かるはずです。

おいしいおっぱいだと赤ちゃんがご機嫌ですし、嬉しそうに母乳を飲んでいる我が子は一層、愛おしくなるはずです。


 

     

 

 

 

 

この子は生後3月、顔中真っ赤に腫れあがり、黄色いリンパ液でジュクジュク。漢方薬を服用していただき、6ヶ月後、すっかりキレイな肌になり、痒くて辛かった生活ともサヨナラできました。もちろん、ステロイド薬ともサヨナラです。

 

 

 


症例
女児6ヶ月 アトピー性皮膚炎
生後3ヶ月で、発症。初めは皮膚科でみてもらい、弱いステロイドを使用した。一旦収まったが、また、炎症と痒みが出てきて、もう少し強いステロイドがでた。これも一時良くなったが、だんだん効かなくなってきたことと、長期のステロイドは良くないことを聞き、友人の勧めで、漢方治療をするために両親と赤ちゃん3人で来局。

来局時には、顔は全体が赤く腫れ上がり、黄色い粘液と血が混じっている、腫れているのと、粘液が固まったのとで、目が開かない状態。腕や足も広範囲で同様の炎症とジュクジュク。
しばらく使用していたステロイド軟膏を中止して、1週間だというので、ステロイドを止めたリバウンドが出ている様子。当然、赤ちゃんの機嫌は最悪。1日中誰かがだっこし続けていないと、顔をかきむしり、大泣きだという。(かき崩さないように手はガーゼで包んでありました。)

夜中、お母さんは赤ちゃんを抱いたまま、壁により掛かって座りながら寝ているとのこと。

妊娠中、保健婦さんの薦めもあり、よかれと思って卵や牛乳を頑張って飲んでいて、それがきっかけでアトピーが出てしまったかもしれないとの情報を知って、子供に申し訳ないという罪悪感をもっているようでした。(栄養過多でアレルギーが問題になっている時代に、卵や牛乳をたくさんとれ、と保健婦が指導するというのは驚きです。)

ご両親にお話ししたこと。
○今、ステロイドを使っていたときのリバウンドが出ている可能性が高く、あと1ヶ月くらいは続くかもしれないこと。
○赤ちゃんはこれから体が出来ていき、新陳代謝も活発だから、治りが早いこと。
○母乳が出ているので、これをしっかりあげて、離乳食は出来る限り先延ばしにすること。(消化器がしっかり機能していないで離乳をするとアレルギーがひどくなります。)
○質の良い母乳を出すために、お母さんの食事は薄味の質素な和食にしてもらう事。

漢方薬は、黄耆、白朮、茯苓、金銀花、山帰来、蝉退、大棗、生姜、防風、ヨクイニンを煎じ薬として出しました。外用としてジュクジュクした部分の消毒にオードムーゲ、傷の治りを早くするシウンコウ軟膏、それと、お母さんが疲れ気味なのと、良いオッパイを出すためにササヘルスを飲んでもらうことになりました。

2週間後。まだジュクジュクと赤みはひどいのですが、赤ちゃんの機嫌が良くなってきているとのことでした。同じやり方でまた、2週間処方しました。
1ヶ月後。依然として顔全体にジュクジュクと赤みがありますが、腕の赤みとジュクジュクの範囲が狭まってきました。
2ヶ月後。耳に近い頬の一部に綺麗な正常な皮膚が出てきました。この日初めて赤ちゃんの笑顔を見ました。少しずつベットに寝かせても大丈夫になってきました。
3ヶ月後。顔も正常な皮膚が広がり、眠いときに痒がってぐずるぐらいで済むようになりました。
6ヶ月後。ジュクジュクは全くなくなり、赤みもかなりひきました。ヨクイニンと山帰来は、はずしました。
8ヶ月後。顔はすっかりきれいになり、腕の一部だけ湿しんが残る程度になりました。ほとんど痒がらなくなったので、煎じ薬は終了。
状況に応じて外用のローションやシウンコウ軟膏をつけてもらうことでよいことになりました。
それ以降、2年経ちますが、再発はしていないとのことです。(食事は気をつけているようです。)