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免疫性不妊とは、免疫機能の異常により、精子や卵子、受精卵を攻撃してしまい、妊娠を阻害してしまう状態のことをいいます。
不妊症と関係のある抗体には、次のようなものがあります。
・女性の体内で精子と結びついて、その運動性や受精能力を損なう抗体
・卵子の膜と結びついて卵子の発育を障害する抗体
・男性の身体の中に精子と結びついてその働きを障害する抗体など
これら免疫性不妊は、不妊患者の5~10%に見られるようです。
免疫性の不妊症に対して、その方の体質・体調を判断して以下の方法での治療をしています。
免疫性不妊症と言われる方の多くに血行不良(瘀血)の状態が見受けられます。
そのような方には、冠元顆粒や血府逐瘀丸などの血流改善の漢方薬をメインに使用します。
2.利水剤
漢方医学でいう体の水の巡りが悪いことが、現代医学での免疫異常と関連することがあります。
水の巡りが悪い(むくみなど)免疫性不妊症の方には、水分代謝の改善や消化器系の調整をする
茯苓飲、六君子湯、温胆湯などを使用します。
内臓の働きを整えたり、炎症を改善するのに柴胡(さいこ)という生薬を中心とした漢方薬がよく使われます。小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴苓湯など。
とくに、柴苓湯は免疫系の調整によいといわれています。
4.その他
クマザサエキス-免疫調整、抗アレルギー、血液浄化などの働きがあるとされています。
シベリア霊芝-シラカバの木に寄生するキノコで、免疫の調整作用があるとされています。
整腸剤-腸内細菌のバランスを良くすることにより、過剰な免疫反応が改善することも多いです。
○食事
和食を中心としたごはん、味噌汁、野菜、海藻、小魚などを食べましょう。
極力、洋食を控えましょう。
控えたい物-乳製品(乳脂肪)、砂糖、油物、小麦製品(グルテン)、コーヒー、アルコール
○ストレスを溜めない、イライラしない、
○睡眠をよくとる。(12時前には床につく)
○抗精子抗体の場合は、妊娠を望める時以外の性生活ではコンドームをつける。