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基礎体温表による不妊の10タイプについて

  • 自分の基礎体温の状況をしりたい方
  • 不妊の漢方治療に興味がある方
  • 不妊についていろいろ知りたい方

目次

基礎体温を測定して、グラフすると不妊・月経周期の様子が分かります

最近、病院ではあまり注目されないことが多くなった基礎体温表ですが、実際は役立つこともいろいろありますので、可能であれば基礎体温を測り、グラフにすることをお勧めします。

  1. 月経周期の様子を把握出来る
  2. ご自分の体調をチェックできる。(体温以外に、その日の体調を記すと良いです。)
  3. 婦人科系の改善具合を測るために役立つ(漢方治療などで婦人科系が整っていくと体温もきれいな2相性になっていきます)

基礎体温のタイプを大きく10に分けてご紹介します。

A.正常タイプ

高温期が12~14日間、高温期と低温期の差が0.3~0.5℃、低温から高温へ1~2日以内に移行する

B.高温期が短いタイプ

 

B-1 低温期は正常

腎陽虚(生殖器系の機能低下と冷えがある状態)
黄体の機能が悪い

 

B-2 低温期が長い

陽虚宮寒・淤血(子宮が冷え、血液循環が悪い状態)
卵胞の発育および黄体の機能が悪い

 

C.高温期が不安定なタイプ

 

C-1 高温を保ちきれない

脾腎不足・肝鬱(生殖器系・消化器系の機能低下・ストレスや自律神経の乱れた状態)
自律神経の不安定・黄体の機能が弱い・プロラクチンが高い

 

C-2 途中で体温が一時的に低下する

脾腎不足・気血両虚(生殖器系・消化器系の機能低下・エネルギー不足・血液の栄養分の不足した状態
黄体の機能が弱い・疲れやすい・貧血に多い

D.高温期が高すぎるタイプ


陰虚陽亢(腎陰が不足して、潤いが足りず、体の熱傾向を冷ますことが出来ない状態)
ホルモン分泌過多
低温期は正常、または短い

E.高温期が長すぎるタイプ


陰虚心肝気火・淤血(陰液の不足により、心肝の熱が助長され、また血液循環が悪くなった状態)
黄体の萎縮不全

F.高温期への移行時間が長すぎるタイプ

 

F-1 なだらかにゆっくり上がる

腎陽虚・肝鬱(生殖器系の機能低下・冷え・ストレス・自律神経の乱れ)
プロラクチンが高い・排卵困難に多い

F-2 ギザギザにゆっくり上がる

腎陽虚・肝鬱・気滞血淤(生殖器系の機能低下・冷え・ストレス・自律神経の乱れ・血液循環不良の状態)
プロラクチンが高い・排卵困難・血行不良に多い

G.低温期も高温期も短いタイプ

陰虚火旺血熱(陰液不足により熱がこもった状態)
ホルモン分泌過多

H.波動が激しいタイプ

H-1 低温期は正常

腎陽虚・肝鬱(生殖器系の機能低下・冷え・ストレス・自律神経の乱れ)
プロラクチンが高かったり、ストレスに弱い方が多い。

H-2 低温期も波動が激しい

腎陽虚・肝鬱・気滞(生殖器系の機能低下・冷え・ストレス・自律神経の乱れ・感情の変動が強い・情緒の乱れ)
自律神経が不安定だったり、プロラクチンが高い方が多い。

I.高温期が低いタイプ


腎陽虚(生殖器系の機能低下・冷え)
黄体の機能が弱い
高温期と低温期の温度差が0.3℃以下

 

J.高温期がないタイプ(一相型)


腎気虚弱・天癸不足・気血淤滞(生殖器系の機能低下・気血の不足と循環不良)
無月経の場合もあります。

まとめ

不妊の治療において、ご自分の体質・体調に合った漢方薬を服用することが重要です。基礎体温の状態も婦人科系の様子を知る手がかりとなります。