抜け毛・髪のパサつき

• 抜け毛が気になる人
• 髪がパサつく、ツヤがなくなってきた人
• 髪の毛が細くなってきた人

髪の毛によい漢方薬

漢方相談をお受けしていて、抜け毛や髪質の変化など髪の悩みをお持ちの方は多いと感じています。

特に、生理不順、産後、更年期、自律神経、不眠、貧血などでお悩みの方に、髪の症状も訴える方が多いです。
一般的に、髪の状態は、女性ホルモンやストレスなどとの関係が深いと言われ、漢方医学でも血液の栄養やストレス・自律神経のコントロールをしている肝経や泌尿生殖器系をコントロールしている腎経が関係が深いと考えられています。

体調に合った漢方薬をご服用いただくことで、髪の状態が良くなっていくことが多いですが、遺伝性の男性の脱毛に関しては、あまり期待できないように思います。
また、髪の状態が良くなっていくのに３ヶ月～１年くらいを目安にしていただくと良いです。

ご自分のタイプに合った漢方薬をご服用いただくことで、髪の状態の他にも体調が良くなっていきます。
実際は、他の症状の改善のために漢方薬を服用していて、体調が良くなって行くに従い、髪の状態も良くなっていくことに気づかれるケースが多いです。

髪の毛を改善する漢方薬

１．血虚（血液不足・貧血）タイプ

髪の症状以外に、肌のかさつき、血色が悪い、めまい、生理不順、月経量が少ない、不妊症、頭がボーッとする、目のかすみ、爪がもろい、
質の良い血液の不足により起こるタイプで、抜け毛、髪が細い、パサつく、白髪などの髪の症状以外に肌のかさつきや血色が悪い、めまい、頭がボーッとする、生理不順、月経量が少ない、不妊症、眠りが浅い、などの症状が現れます。

原因－過労、睡眠不足、栄養不良などにより質の良い血液の不足
治療－質の良い血液を補う
代表処方－婦宝当帰膠（ふほうとうきこう）、帰脾湯（きひとう）など

２．ホルモン不調タイプ

髪の症状以外に、生理不順、不妊症、更年期症状、足腰のだるさ、小水の異常、疲れが取れない、耳鳴り、目のかすみ

ホルモンバランス（特に女性ホルモン）の不調により起こるタイプで、抜け毛、髪が細い、パサつく、白髪などの髪の症状以外に生理不順、生理前の不調、不妊症、更年期症状、足腰のだるさ、小水の異常、寝ても疲れがとれない、耳鳴り、耳の詰まり、目のかすみ（白内障など）の症状が現れます。

原因－過労、睡眠不足、加齢、長患いなどにより腎経（ホルモンバランス）の働きが衰えた状態
治療－腎経を補い、ホルモンバランスを整える
代表処方－参茸補血丸（さんじょうほけつがん）、海馬補腎丸（かいまほじんがん）＋折衝飲（せっしょういん）など

３．ストレスタイプ

髪の症状以外に、イライラ、気持ちの落ち込み、ストレスによる生理不順、お腹や胸が張る
精神的な緊張により血管が収縮して血流が悪くなって起こるタイプで、抜け毛、髪が細い、パサつく、白髪などの髪の症状以外にストレスによる生理不順、イライラ、気持ちの落ち込み、お腹や胸の張り、などの症状が現れます。過度の緊張を改善できるようにヨガ、瞑想、公園など空気の良い場所へ行く、ゆっくりお風呂に入る、などを日常生活にも取り入れることをお勧めします。　

原因－仕事や学校、家庭などのストレスにより肝経が乱れ、頭皮への気血の流れが悪くなった状態
治療－肝経を整え、気血の流れを改善
代表処方－四逆散（しぎゃくさん）＋冠元顆粒（かんげんかりゅう）、逍遙散（しょうようさん）＋冠元顆粒（かんげんかりゅう）など

４．血流障害タイプ

髪の症状以外に、頭痛、肩こり、めまい、手先・足先が冷える　　　　　　　　　　　

運動不足、食生活の乱れ、ストレスなどによって、末梢血流が悪くなるタイプで、頭痛、肩こり、めまい、手足の冷え、などが起こります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　原因－運動不足、食生活の乱れ、ストレスなどによって頭皮の末梢血流が悪くなった状態　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　治療－血流改善
代表処方－冠元顆粒（かんげんかりゅう）、血府逐瘀丸（けっぷちくおがん）など

まとめ

体調が悪いと、髪や顔色など見た目が悪くなり、体調が良くなるときれいになっていきます。

髪の状態が良くないのは、どこか体調が良くなかったり、生活環境に無理があることが考えられます。

髪や体調のことを考え、睡眠、食事、適度な運動、ストレスの解消など生活環境の見直しもなさると良いでしょうね。