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現代の日本で、脳卒中(脳梗塞・脳出血)や心臓病(心筋梗塞)は血管・血液循環不全の病気であり、死亡原因の第二位と第三位にランクされていて、合わせると第一位の癌を超えています。
この血管・血液循環不全を漢方医学では、瘀血(おけつ)と言います。
私たちの体には、血液が全身くまなく循環しています。血液循環により、酸素や栄養を全身に運んで、不要になったものを回収する働きをしています。
この大切な役割を担っている血液が、汚れたり、粘度が高まって流れにくくなることがあるのです。そのような血液ドロドロ状態を漢方医学では『瘀血(おけつ)』と呼んでいます。
現代人の生活で、食生活とストレス、睡眠不足、運動不足が瘀血の大きな要因となっています。
○偏った食事──肉や揚げ物など油っぽい食事や砂糖の多い食事、野菜の少ない食事など。
○ストレスや睡眠不足——血液の貯蔵・循環をつかさどっている肝臓の働きが悪化。
○運動不足や過労-血流を悪くして瘀血の原因となります。
瘀血の状態になると、体全体が酸欠および栄養不足になり新陳代謝が低下し、内臓や脳の働きが悪くなり、さまざまな不調を引き起こします。
●顔、唇、歯茎の色が暗い
●皮膚に艶がなく、シミ、アザができる
●肩こり、関節痛、筋肉痛、頭痛
●思考力低下、物忘れ、イライラ
●子宮内膜症、子宮筋腫、不妊
●高血圧、高脂血、糖尿病、狭心症、脳梗塞など
瘀血の改善は、血行を促進し、血の巡りをスムーズにすることで、漢方医学では、「活血化瘀(かっけつかお)」といいます。
漢方医学では、活血化瘀薬という血液が滞るのを抑制する力をもった数多くの生薬があり、血流の改善や血管の保護作用など、瘀血の改善にも優れた効果を発揮します。
また、瘀血対策には毎日の生活習慣が大切です。適度の運動や最適な睡眠、冷えの防止、イライラせず気持ちを落ち着けてストレスを溜めないようにしましょう。食生活では、できるだけ規則正しい時間に、いろいろなものをバランスよく食べましょう。
・運動-日々の生活の中に、適度な運動を取り入れましょう。ウォーキングやストレッチ、健康体操など自分の体力や環境に合った運動を適度に行うことで血行を促進し、血流を改善させます。気持ちの良い汗をかくとストレスの解消にもなり体の抵抗力も高まります。
・入浴-体を温めることは、血行促進に効果的です。シャワーで済ませずに、できるだけ浴槽にしっかりと浸かりましょう。39℃程度のぬるめのお湯で、じっくりと半身浴するのが理想です。熱いお湯に浸かると交感神経が緊張して血圧が上がるため、逆効果になります。
・マッサージ-ツボや経絡を刺激するのも血行促進効果があります。指で押さえてみて気持ちいいところを指圧したり、軽くマッサージするだけでも、血液循環の改善につながります。
・食事-イワシやアジ、サバなどの青魚に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には血液をサラサラにする効果があります。またホウレンソウやトマト、ネギ、タマネギ、青シソなどの野菜には、血小板の凝集を抑制し、血液をサラサラに保つ働きがあることがわかっています。
他にも海草類、キノコ類、大豆製品も効果的です。
しかし、特定のものをたくさん食べればいいというものではありません。基本的にはいろいろな食材をバランスよく食べて頂くことが大切です。
瘀血を改善する漢方薬
血行を改善する活血化瘀薬の代表処方
冠元顆粒(かんげんかりゅう)、血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)、折衝飲(せっしょういん)など。
クマザサエキスやミミズ成分やヒル成分の配合された健康食品などにも血液をきれいにして血行を改善する作用があります。
あなたに最適な漢方薬をご紹介いたします。
瘀血のチェックポイント
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