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○関節リウマチの原因
関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。
免疫は、外部から体内に侵入してきた細菌やウイルス、それらに感染した細胞、癌を発生した細胞などを攻撃して破壊し、体内に侵入した異物や異常な細胞を排除する働きを担っています。
しかし、免疫に異常が生じると、誤って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまい、炎症が生じ、関節リウマチの場合には関節の腫れや痛みとなって現れます。
関節で炎症が続くと、関節の周囲を取り囲んでいる滑膜が腫れ上がり、さらに炎症が悪化して、骨や軟骨を破壊していきます。
朝のこわばり
朝起きてしばらくは関節が思うように動かないことです。朝のこわばりがひどく、早朝の家事や仕事がつらいことがあります。
関節症状
関節リウマチでは特に指、手関節、肘、膝、足関節などで痛みと腫れが生じます。
関節リウマチでは、右半身の関節に症状が出ると、左半身の同じ箇所の関節にも症状が認められます。
○病院で出される治療薬
・消炎鎮痛薬
消炎鎮痛薬は、関節の腫れや痛みを和らげる働きがあります。
関節リウマチの炎症を根底から取り除くものではなく、副作用である胃潰瘍や十二指腸潰瘍に十分に注意する必要があります。
抗リウマチ薬は、関節リウマチの原因である免疫の異常に作用して、病気の進行を抑える働きがあります。
関節リウマチ治療の第一選択薬ですが、効果が出るまでに1ヵ月から半年くらいはかかるため、消炎鎮痛薬を併用することも多いです。
炎症を抑える作用が強力で、関節の腫れや痛みを和らげる働きがあります。消炎鎮痛薬や抗リウマチ薬を用いても、炎症が十分に抑制できない場合に用いられます。
しかし、ステロイドを中止すると治まっていた関節の腫れや痛みが再発するため、一度使用し始めるとなかなか中止できません。また、ステロイドには感染症、糖尿病や骨粗鬆症などを引き起こす恐れがあるため、連用する場合には十分な注意が必要です。
最近になって関節リウマチの治療に用いられるようになった新しい治療薬です。炎症を引き起こすサイトカインであるIL- 6やTNFαの働きを妨げ、関節破壊が進行するのを抑えます。